Mouseion(ムセイオン)は「知識の継承」「永遠」をテーマとした組曲で、
実在したアレクサンドリア図書館をモデルに1曲ごとに小説が設定されています。
歴史も絡むちょっと重めの内容ですが、どのように感じていらっしゃったのでしょうか。
またお好きな楽曲についても伺いました。
今回依頼が来たとき、作品のテーマについてどう感じましたか?
佐藤菜々子(以下 菜):以前から動画で配信されている楽曲を聴いていて、Mouseionの世界観に惹きこまれていました。人類の知識の層が破壊されることへの怒りや悲しみといった、楽曲のテーマがとても深く重く、これはHello1103にしか表現できないと感じていて。
依頼をいただいた時には、とても嬉しかったと同時に、その世界観を表現しきらなければというプレッシャーもありました。でも、やりがいを感じる方が大きかったですね。
6曲の中で1番好きな曲は何ですか?よければその理由も教えてください。
菜:胡散臭いことを言うようですが、全部好きです(笑)。
中でも一番をと問われれば、「知識の大樹ー古代図書館」でしょうか。
図書館を“大樹”と捉えた歌詞が、とても美しくも少しせつなくて大好きです。曲の間奏部分なども、時空を超えていくような広がりがあって聴きいってしまいます。
Mouseionのパッケージ版は、CDのパッケージとしては珍しい本型のデザイン。質感・雰囲気にもこだわりつつ、
Hello1103の二人が持っていた作品へのイメージを見事に具現化してくださいました。
※この他にも「焦がしたい」(!?)などの無茶な要望にも対応してくださっています。裏表紙をご覧ください…!
表紙は知識の大樹・山脈と雲雀のロゴ、細かく描き込まれた装飾が美しく、冊子内では曲ごとに描かれた挿絵が、物語の世界を一層深く印象付けます。
パッケージをデザインする上でこだわったことや工夫したことは何ですか?
幅広く音楽を聴いている菜々子さん。ハローの音楽やMouseionの音づくりも意識して
世界観を形にしてくださいました。
最後に手に取ってくださった皆さんへのメッセージもいただきました!
良くできたポイント・難しかったポイントは何ですか?
菜:全体の重厚な雰囲気と、何かが起こりそうな物語性は表現できたかなと思います。
難しかったというか一番意識したことは、ハローの楽曲の「重厚でありつつ、新鮮なリズムや音」という、独特の格好良さにふさわしいデザインにすること。民族調でエレクトロニカで変拍子で…って、なかなかないですからね(笑)。デザインもいろんなエッセンスを調合して、不思議な存在感が出せたらいいなと思って作りました。
最後に手にとってくださった方へメッセージをお願いします。
菜:私自身、最初はサイト上でMouseionを物語を読みながら楽曲を聴いて、その世界にどっぷり浸りました。 パッケージ版は、よりその体験がしやすいように作っています。ぜひ、オーディオやヘッドホンから流れる良質な楽曲に耳を傾け、ページをめくりながら、遥かなMouseionの世界を旅してください。